スポーツ初心者には基礎練習より実践練習が必要だ

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あなたは部活動などでスポーツに取り組んだことはありますか?

当初は誰もがワクワクして練習に参加するものですが、与えられる練習メニューは大抵基礎ばかりですよね。

「早く試合形式の練習をしたい!」「実践練習を始めてくれ!」とうずうずする気持ちは多くの人に共感してもらえるでしょう。

 

私も過去にいくつかのスポーツに取り組んできました。

卓球、ハンドボール、バスケットボール、ラグビーアメリカンフットボールと、種目数だけは豊富です。

卓球に関しては指導者の下で練習したわけではないので基礎練習はほどほどでしたが、他の種目は部活動でしたので、例外なく基礎をびっしり仕込まれました。

ハンドボールなら手首を返すパス、バスケならボールハンドリング、ラグビーならフラットなパス、アメフトなら基本姿勢…

パスの基礎が終わっても次はドリブルの基礎、シュートの基礎、と続いていきます。

 

私は今からこのスポーツ指導法に異を唱えるわけですが、ある程度スポーツに取り組んだことがある方からは、難色を示されることを理解しています。

スポーツ中級者以上の方なら誰でも基礎の重要性を嫌というほど思い知らされていますから、当然ですよね。

でも、少しだけ我慢して私の意見を聞いていただけると幸いです。

私も基礎の重要性を嫌というほど理解している人間の一人ですから。

 

初心者は実践練習から入るべし

結論から述べると、初心者は基礎練習ではなく、実践練習から入るべきです。

もちろん、基礎の「き」の字も知らない初心者が実戦形式の練習を始めれば、全く上手くいきません。

例えばサッカーなら、全員がボールがあるところに集まる「にわとりサッカー」になってしまうことでしょう。

しかし、やっていくうちに状況は変わっていきます。

一部の初心者が「全員がボールめがけて走るより、広がってパスを回す方が効率が良いぞ」と気づき始めるのです。

そして、徐々に試合らしくなっていきます。

 

ですが、試合らしくなったところで、所詮は初心者の集団です。

単純なドリブル、パスでミスを連発し、肝心のシュートが入りません。

今の自分達の限界を思い知らされます。

このままでは「試合を楽しむことができない」ことを実感するのです。

言い換えれば、基礎の重要性を実感するのです。

 

実践練習から入る目的はここにあります。

初心者がただ基礎の練習を始めてもつまらないですし、いつ使うのかもわかりません。

結果、練習に身が入りません。

上級者が必死にその基礎練習の重要性や使い時を説明しても、実際に実感していない初心者には全く伝わらないものです。

よくコーチが「練習のための練習をするな!」(※試合の一場面を想定して練習しろという意)と指導することがありますが、その練習の「使い時」を実感していない選手にとって、それは無理な話です。

実践が不十分なまま基礎練習に入ってしまった指導方針に問題があります。

 

選手が基礎の重要性をその身で実感してこそ、練習に身が入るというものです。

基礎練習が重要だからこそ、本気で取り組まなくてはならないこそ、初心者は実践練習から入るべきなのです。